船体識別番号

船体識別番号は船体固有の番号であり、小型船舶の同一性を確認するために重要な項目として登録事項の1つとなっています。番号の構成や打刻場所などについては国際的に規格化されています。

船体識別番号は小型船舶登録制度において重要な番号であるために、番号を打刻する者や塗抹方法などに関して法令で規定されており、船体識別番号を打刻できるのは製造業者及び指定輸入業者とされています。

また、船体識別番号を塗抹する行為や識別を困難にする行為は、国土交通大臣の許可を受けた場合を除き禁止されています。

船体識別番号は15桁の数字、英字及びハイフンで構成されています。

船体識別番号の構成図

以下のほか、操縦席付近や船体の内側などに打刻されている場合もあります。

  • 可搬型ボートの打刻例
  • 水上オートバイの打刻例

製造業者による打刻

  • 小型船舶を製造する業者は、船体識別番号を打刻する前に、事業場ごとに所定の様式により地方運輸局などに届出が必要です。なお、造船法や小型船造船業法に基づく許可、届出または登録を受けていない造船業者の場合、小型船舶の製造を事業としていることを証明する書面(登記簿など)の添付が必要です。
  • 製造業者は、船体識別番号を届け出た内容に従って船体などに打刻が必要です。
  • 打刻した船体識別番号は四半期毎に届出を行った地方運輸局などに報告が必要です。

小型船舶の輸入業者による船体識別番号の届出

  • 輸入業者は、小型船舶を輸入した場合、当該小型船舶を輸入した日から15日以内に所定の様式(小型船舶登録規則第16号様式)に必要事項を記入して地方運輸局などへの提出が必要です。
  • 輸入した小型船舶に船体識別番号が打刻されていない場合や識別が困難な場合には、国土交通大臣から指定輸入業者の指定を受けて、自ら船体識別番号の打刻をする必要があります。

輸入業者の指定申請

  • 輸入業者が自ら船体識別番号を打刻する場合、予め国土交通大臣の指定を受ける必要があります。所定の様式(小型船舶登録規則第17号様式)に必要事項の記入を行って地方運輸局などに提出してください。
  • 申請書には小型船舶の輸入を事業としていることを証明する書面(登記簿謄本など)の添付が必要です。

指定輸入業者による打刻

  • 船体識別番号を自ら打刻しようとする輸入業者は、「輸入業者の指定申請」と、製造業者と同様に予め打刻に関する届出を地方運輸局などに提出が必要です。

塗抹の許可申請

  • 小型船舶の整備などのため船体識別番号を塗抹する必要がある場合、国土交通大臣の許可が必要です。許可を受ける者(所有者)は、所定の様式に必要事項の記入を行って地方運輸局などへの提出が必要です。
  • 塗抹の許可と職権による打刻命令が「船体識別番号の打刻命令書」により執り行われます。打刻命令書に従い、船体識別番号の打刻を受けてください(打刻番号は登録番号と同一の番号)。
  • 打刻後は、打刻したことが確認できる写真などと船体識別番号の打刻完了報告書の地方運輸局などへの提出が必要です。

船体識別番号に関する手続などは、最寄りの地方運輸局などにお問合せください。